マンガの時間軸
「あ、やべ。」
って転倒する瞬間に、詳しく言うと「、y」のあたりでシャッターを押した写真。
に見えた。
「y」ってのは「や」の「ya」のyくらいなら意識に現れたけどaはまだ出てないかもってくらいのとこね。
ホントは頭の中ではyaなんて分解されないけど、パソコン世代には通じる文章上の技法だよね。一般的に「やべ…!」とか「…!」をつけたり、「ぁ…!」とか言葉にならない「あ」だけ抽出したうえでそれを小さくしてみたりするだろうけど。
- 作者: 安野モヨコ
- 出版社/メーカー: 飛鳥新社
- 発売日: 2005/12/20
- メディア: 単行本
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マンガというものは、絵は停止しているのに、ふきだしの中と、ふきだし同士の関係、つまり字には時間軸が存在せざるを得ない。このマンガ独特の時間軸の要素間錯誤を、(ときには読み手の想像力を利用して)解体したり、逆に活用したりするのが漫画家の仕事の一つだろうと思う。
この時間軸の要素間錯誤の処理がフランス人と日本人で決定的に違うと思った。
最近フランスのマンガ学校の学生が描いた絵を一枚だけ見たけれど、絵自体は日本人が描いたと言われたら信じてしまうくらい「日本的」なマンガだった。じゃあ、時間軸の要素間錯誤の処理はどうかなーて思った。絵も何もかもが似てしまったら、それこそ面白くないだろう。
まあそんなことはまず起こりえないだろうし、「フランスマンガ」なるものが確立された面白いだろうと思う。